幼なじみの双子アイドルの推しが私なんてありえない!
靴は……。

まだない!

ってことは、まだ帰ってきていないんだ!


良かった……。


2人が帰ってきているのに夕飯を出さずに1人で寝ているなんて春原さんに知られたら、この家を追い出されてしまう。

そうしたら行くところがない。

ほっと、一息ついていると。


ガチャッ!

玄関の鍵が開く音がした。

その場で固まる私と、開いていく玄関のドア。

玄関が完全に開いた、と思っていると。

やっぱり、そこには、唯斗くんと春馬くんの姿があった。


突然の2人の登場に驚く私。

そんな2人も私が玄関で固まっていることに驚いていた。

だけど、すぐに表情を変えて。



「美羽ちゃん、お出迎えしてくれたの?」



なんて、嬉しそうに春馬くんが言うから。

私は思い切り首を縦に振った。
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