幼なじみの双子アイドルの推しが私なんてありえない!
「美羽」



唯斗くんが私の名前を呼ぶ。

恐る恐る唯斗くんに顔を向けると……。


ひいっ!

同じく黒いオーラをまとって鋭い眼力で私を見ていた。



「な、なんでしょう……?」

「南條のことが好きなのか?」

「そうなの? 美羽ちゃん」



ドッキーン!

バレた!

1番知られたくない人たちに知られてしまった。



「彼のことが好きなんだね」

「え、えへ?」



春馬くんの声がさらに低くなった!

怖いんだけど!

助けて、琴音ちゃん!


と、琴音ちゃんを見れば、さきほど南條くんからもらった飴を舐めているところだった。

琴音ちゃんは『頑張れ』という視線だけ送って、携帯をいじりはじめた。


み、見捨てられた……。
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