幼なじみの双子アイドルの推しが私なんてありえない!
……。

……しまったぁ!

唯斗くんの悩み事を聞き出そうと思ったのに、喧嘩を売ってしまった!

喧嘩なのかは分からないけれど!

唯斗くん絶対怒っているよ!


私は廊下でへにゃり、と座り込んだ。

やってしまった、と頭を抱える私に視線が刺さる。


……あと1週間。

書類選考締切日までに唯斗くんの笑顔を取り戻せるだろうか。


……無理かもしれない。

だって唯斗くんは完全に私を拒絶していたし。


どうしようかなぁ。

と、悩んでも、ここは廊下。

廊下を通る生徒の邪魔になると思った私は、うなだれながら自分の教室に戻った。
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