幼なじみの双子アイドルの推しが私なんてありえない!

体育祭ミーティング。

放課後。

ホームルームも終わり、鞄に荷物をまとめる。

これから体育祭委員会のミーティングだ。

南條くんと一緒の時間を過ごせる! と思っていたのに。

思っていたのに!


なんで、ここに唯斗くんがいるんですか⁉


ミーティングを行う教室に入った私と南條くん。

2人で楽しくおしゃべりをしていたら、後ろから『よお』なんて声をかけられたと思えば。

唯斗くんが不機嫌オーラ丸出しで立っているではありませんか!

唯斗くんは私と南條くんを見ては目を鋭くさせているし。

整った顔立ち……、イケメンが睨むとこんなにも怖いんですか。



「……なんで唯斗くんがここにいるの」

「俺も体育祭委員の代わりを頼まれたから」



さらりと言う唯斗くんを、じーっと見つめる私。


本当かなぁ。

あの唯斗くんに委員の代わりを頼む人なんている?

アイドルの仕事とかも入っているかもしれないし。

ていうか、こんな表情怖い人に頼む人なんているんだ……。
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