幼なじみの双子アイドルの推しが私なんてありえない!
「春馬くん⁉ 琴音ちゃん⁉」



息を切らした春馬くんと琴音ちゃんだった。


え、なんで、ここにいるの?

目を丸くする私。

春馬くんは私たちの存在を視界に入れた途端。

猛ダッシュでこちらへ向かってきた。

その速さに驚く私。

琴音ちゃんも春馬くんの後に続いて走ってきた。



「唯斗……っ! 美羽ちゃんから離れてっ」



そう言って春馬くんは唯斗くんを突き飛ばした。

勢いが良かったのか唯斗くんは私から手を離し、後ろに倒れ込んだ。



「いってぇ……」

「美羽ちゃんっ。唯斗になにもされていない⁉」

「えっと、」

「なにかされたんだね⁉ 僕が浄化してあげるから!」



じょ、浄化?

そう言って私に抱きつく春馬くん。

それから私の頬や額、髪の毛……。

色んな所に触れてくる。
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