幼なじみの双子アイドルの推しが私なんてありえない!
「ああ、そうかよ。……ごちそうさま」



そう言い残して唯斗くんは席を立って階段を上っていってしまった。


ぽかん、とする私。

なにか気に障ること言っちゃったかな?

……唯斗くんの席の前には、半分以上おかずが残されていた。



「自分を変えようと頑張るまで、その人が大切なんだね」



春馬くんの声は穏やかだけど、どこか冷たかった。

無言で食べる夕飯。

春馬くんが話しかけないでオーラを出すから、私は話しかけることが出来ない。


本当にどうしたんだろう……。

そんな疑問を残しながら私は夕飯を食べ終えた。
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