幼なじみの双子アイドルの推しが私なんてありえない!
控え室に案内された私は、その光景に目を丸くする。

華やかな衣装をまとった人。

セクシーな衣装の人。

ドレスみたいな衣装の人。

中にはコスプレ衣装の人もいた。


……私の衣装だって負けてない。

デザインはシンプルだけど、想いがたくさんつまっている。

琴音ちゃんが選んでくれた、私に1番似合う衣装なんだから……!


気持ちで負けてはいけない。

そう思って私は自分に集中することにした。


鞄から携帯を取り出しイヤホンをつける。

音楽再生をしてイメージトレーニングをする。

大丈夫だ。

イメージも出来ている。

他の参加者も気にならない。

あとは本番に挑むだけだ……。


目を閉じてイメージトレーニングをしていると、控え室のドアが開かれた。

視線を向ければ、スーツを着ている女の人が立っていた。

関係者の方だろうか。

手には資料を持っている。
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