幼なじみの双子アイドルの推しが私なんてありえない!
「最終審査も合格……、ということになりました」

「え?」

「……最終審査も合格、です」



意味が分からない。

そんな表情を浮かべる琴音ちゃんに一連の流れを話した。


第二次審査の時点で最終審査が始まっていたこと。

アイドルとして相応しいのは1人だけだった、と、私を選んでくれたこと。

そして最終結果を合格したこと。


そう、琴音ちゃんに伝えると。

琴音ちゃんの目から大粒の涙がこぼれていた。



「み、う……っ! よく頑張ったよぉ……」

「琴音ちゃん……」

「合格を信じて待っていたけど、でも、本当によく頑張っていたよ……っ」



琴音ちゃんが、こんなにも泣いて喜んでくれている。

そんな琴音ちゃんに私ももらい泣きをした。



「琴音ちゃんがいてくれたから、今の私がいるんだよ……っ」

「それは美羽が頑張ったからっ」

「琴音ちゃんも一緒に頑張ってくれた結果だよ……」



2人で涙を流す。
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