幼なじみの双子アイドルの推しが私なんてありえない!
「美羽ちゃん、おはよう」

「……はよ」

「おはよう」



現在、朝4時。

コンサート会場付近のホテルに泊まらない代わりに早起きは強いられる。

だけど、コンサート当日ということもあって、眠気を感じない。

緊張感は感じるけど。



「そういえば、新人アイドルの女の子と会っていないなぁ」



朝ご飯を軽く食べていると、春馬くんが呟いた。

思わず飲んでいた牛乳を吹き出しそうになる私。



「リハーサルにも来なかったしな。……そんなんで大丈夫なのか?」



……ごめんなさい。

それ、私です。

2人に秘密にしたくて、リハーサル行きませんでした。



「まあ、本番ミスなければ大丈夫でしょ」



……はい。

ミスしないように頑張ります。



「そうだな」



あははー、と苦笑いで相槌を打つ私。

2人に申し訳ないことをしている気もするが、絶対コンサートは成功させるから。

だから“新人アイドルの女の子”を信じて待っていてあげてください。

そんな感じで朝食が終わった。
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