幼なじみの双子アイドルの推しが私なんてありえない!
近い!

近いってば!


ほら!

幼なじみという私たちの関係に納得していない、お姉さま方が教室の中まで入って私を睨んでいるから!

離れて!



「唯斗くんも、春馬くんも距離感っていうのを勉強した方がいいと思うよ!」

「ふっ。お前に勉強しろ、と言われる日が来るとはなぁ」

「美羽ちゃんと僕たちに、距離感は必要ないでしょ?」



関係あるってば!

2人とも後ろ振り返ってよ!

お姉さま方が、鬼の形相で睨んでいるから!

なんで、あのオーラに気付かないのかなっ。


出来るだけ女子の先輩たちを見ないようにしよう……。

だって、怖いもん。


琴音ちゃんは隣で2度目の『やれやれ』と、他人事だし。

こういうときこそ助けてほしい、なんて考えていると。
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