幼なじみの双子アイドルの推しが私なんてありえない!
私は簡単にできるチャーハンを作る。

唯斗くんは出来上がったチャーハンを無言で食べていたけれど。


無言とかやめて!

って、内心思う私。

美味しいのか不味いのか分からない反応が一番困る!


そう思いながらも、私も黙ってチャーハンを食べた。

4人掛けのテーブルには、春馬くんの姿はなくて。

あれ以来、今日は一歩も部屋から出てこなかった。


……春馬くん、大丈夫かな。

様子おかしかったから、具合でも悪いのかな?

コンサートに緊張しているとか?

あの春馬くんが?


……分からない。


半分上の空でチャーハンを食べる私に向けられていた、唯斗くんの視線には気づかなかった……。
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