幼なじみの双子アイドルの推しが私なんてありえない!
「えっ⁉ 唯斗くん、もう出ていったの⁉」



春馬くんと朝食を囲んでいると。

衝撃の事実。

ずっと、部屋で寝ているんだろうな、と思っていた唯斗くんが、私より早く起きて部活に行っているなんて。


唯斗くん、早起きできるんだ……。

って、感想と。


唯斗くん、バスケ部に対して本気なんだ……。

と、いう感想。


どちらも唯斗くんに対して失礼な感想だけど、これが私の本音。



「唯斗、すごいよね」

「え?」



突然、春馬くんがつぶやく。

顔を上げれば、春馬くんが複雑そうに笑っていた。


なんでそんなに複雑そうな表情をしているの?


そう聞きたいけれど、私は言葉を飲み込んだ。

だって、春馬くんから『なにも聞かないで』ってオーラが出ているから。
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