隣の住人。
のんびりしすぎた結果、曜日感覚がなくなり…帰る前日に「明日帰る日だね」とママに言われて焦って荷造りをしたくらいだった。
あっという間すぎて、悲しい…
荷造りしながら、泣きそうな自分。
帰りたくなかった。
帰っても、楽しみは一つもない…
バイトに学校…あいつに会わないように生活をして何を楽しめばいいのか、わからない。
来てほしくなくても来てしまう現実を受け止めるのに時間がかかった。
けど、時間は残酷にも待ってくれない。
新幹線の時間に遅れるわけにも行かず、嫌々家を出るしかなかった。
「気をつけて帰るのよ、帰ったら連絡してね」
『うん、バイバイ〜』
と、
ママと別れて、一人で駅に向かった。
ばあばとじいじも見送ってくれて、更に寂しさが溢れた瞬間だった。
行きとは全然違う心境…
あんなに軽い足取りで来ていたのに…帰り道の3時間は体が重すぎだ。
私の頭の中は、『帰りたくない』で溢れている。
気を抜いたら、Uターンをして実家に戻りそうな感じだった。