隣の住人。




バイトの時間まで、謙人の足の間に座ってくつろいでいた。



心地よい。

たまに後ろを向くとキスをされていた。



後ろを向かなくても、首元に何度もキスをされ誘われているのかと思ったくらいだった。





「俺のスマホ取って」

『やだ』


と、

拒否をした瞬間、脇をくすぐられた…





『キャッッ!!やだ』




考える前に手が出てしまい、気づいたら顔を叩いてしまったらしい。



謙人は、ベッドに倒れ込んでしまった。



それにしても、大袈裟すぎる。

そんなに強く叩いていないはずなのに…



助けてくれた時に人を殴ったとは思えないくらい弱すぎて笑えた。

けど、多少なりとも痛かったはずだから私は素直に『ごめんね』と謝った。




「血出てる?」

『出てない。けど、赤い』





痛がってる謙人が何だか、可愛く感じて笑いそうになってしまった。






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