隣の住人。
今日も、バイト先まで送ってくれた謙人。
今日も、離れられず…手を繋いだまま立ち尽くしていた。
一生、離れるわけじゃないのに…何か不安。
謙人と離れると、胸が締め付けられる感じがする。
謙人は呆れた様子で、スマホをぽちぽちして私が離れるまで待ってくれていた。
「俺も遅刻するから行くよ」
『バイバイ〜』
「バイバイって言うなら早く手を離せ」
『何で怒るの?』
「怒ってないから早くして」
私は、何も言わずに手を離して…何も言わず謙人の前から去った。
やっぱり、
一緒にいたいと思っているのは私だけなのかな。
既に悩む。
恋をすると、悩みが尽きません…
バイト中も、頭の中は謙人の事でいっぱいだった。