隣の住人。
「さて、帰ろう」
と、
友達達は凄いスピードで帰って行った。
きっと、またすぐ会うんだろうな。
謙人も見送る素振りもなくベッドで「じゃな」と言っているだけだった。
せめて、玄関まではと思って…私は、玄関まで一緒に行ってお見送りした。
「またね〜お幸せに」
『ありがとうございます〜気をつけて』
玄関の鍵を閉めて早々、部屋に戻ると謙人がダルそうにスマホをいじっていた。
私は、気が抜けて…
ベッドに寝転ぶと後ろから抱きつかれた。
ラブラブ、イチャイチャ絶好調だった。
『謙人、大好き』
「慶たちから何聞いたの?」
『ひなのことが大好きってこと』
「何だそれ」
『あと、謙人と慶さん達がどこで会ったのかも聞いた』
「それだけ?」
『もっと黒歴史があるの?』
「ないよ」
『今度聞こう』
「聞いても何もないよ」
いや、なさそうな感じはしないけど…
それに、なさそうな顔もしてないし…
慶さん達から聞くのが楽しみだった。