隣の住人。
『やば、変わってない』
「この2人、高校から変わってなさすぎて笑えるよ」
変わってなさすぎて、何だか安心した。
写真の中の謙人は私が知っている謙人だった。
制服を着ている謙人に会いたかったな。
住んでいる県も違ったし…歳も違うし、私たちがこうやって出会えたのは奇跡の中の奇跡だったのかもしれない。
見つけてくれてありがとう。
出会った当初は、
ウザすぎたけど…気持ちは変わるものだね。
慶さんと一緒にいる謙人は子どもに戻ったような表情をしていた。
家のようにリラックスして…
兄弟のような、家族のようだった。
見ている私まで幸せになるような雰囲気で、いつまでもいたかったけど…世の中には終電というものがあり、嫌々帰宅した。
時間が許すなら、
まだいたかったし…謙人もいたかったと思う。