隣の住人。




旅行以降から、私は謙人の帰りを待って寝るようになった。




だから、

実家に帰る日は、一切寝られなかった。



5時過ぎに帰宅した謙人と一緒にお風呂に入って、その後メイクをして支度をしたら出る時間になってしまったみたい。



8時すぎまで、

謙人も寝ないで一緒にいてくれていた。






『行きたくない』

と、謙人に抱きついてクズっていた。



けど、新幹線の時間もあるし…嫌でも家を出るしかなかった。




謙人は、

新幹線の駅まで一緒に来てくれた。



キャリーバックを持ってくれて、いかにもこれから2人で旅行に行くみたいだった。




「別れるわけじゃないし…また迎え来る」

『絶対ね』

「気をつけてな」



と、

言うと軽く抱きついて、謙人から手を離して去っていってしまった。


謙人は、私が離れられないのを知ってるから自分から身を引いてくれたんだと思うけど…こんな寂しい事ない。




途中で帰って来そう。

とりあえず、来週までの辛抱ですね。




< 278 / 334 >

この作品をシェア

pagetop