隣の住人。




優雅なお風呂タイムを終えて、脱衣所で着替えていると突然入ってきた謙人。




びっくりしすぎて声も出なかった。

けど、謙人だとわかった瞬間、飛びついて抱っこしてもらった。





ブラジャーとパンツ姿だけど、許してね。

しかも、何も考えずに選んだからボロボロだけど…




もう全部見られてるから関係ないよね。





「なんか、俺おかしいわ…この距離でさえひなに会いたくなる」




嬉しすぎる。

そんなことを言われて、胸がキュンキュンする…





『ひなも』

「ちゅする?」



と、唇を尖らせて待っているとギリギリのところで止められ焦らされている私。






私、遊ばれてるの?最低!

謙人から離れようとした瞬間、激しいキスの幕開けだった。





抱っこしてくれていた手がいつの間にかお尻に到着していて、想像以上のことが始まりそうなこの感じ。




え、友達いるんだよね?

と、思うけど、力が抜けていく一方で自分の事で精一杯で…






『謙人!』

と、謙人を止めようとしても自分も止まらなくて…






「ごめん、ひな」

『ゃ、ん…』

「ここでやめとく」






そう言って、謙人の動きが止まった。

けど、珍しく私の思いが止まらずキスをし続けた。





もう大好きすぎる。

食べてしまいたい。




でも、いつかは止めないと終わらないから自分の気持ちを鬼にして辞めた。




「またあとでな」





またあとでなって、同じ家にいて…耳をすませば謙人の声さえも聞こえる距離なのにすでに会いたい。



もしかして、病気?

病気でもいいから一生謙人と一緒にいたいと思う。





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