隣の住人。
のんびりメイクをしている途中に突然ママからの電話。
こんな朝早くから電話が来ることは初めてのことで…嫌な予感しかしなかった。
けど、出ない選択肢はなくてすぐに応答ボタンを押してスマホを耳に当てた。
『おはよう〜どうした?なんかあった?』
「ひな、起きてた?」
『うん、学校行く準備してた』
「ごめんね、ひな。じいじが…じいじが危篤状態で今、病院に運ばれたの。来れたら来てくれる?」
『一回掛け直すね』
「わかったわ」
と、
電話を切った後から涙が止まらなくてわけわからなくなってしまった。
何?
危篤状態って…
3ヶ月前に行ったお正月の時はあんなに元気だったのに…この数ヶ月で何が起こってしまったんだろうか。
リビングで泣き崩れていると「どうした?」と寝室から駆け寄ってきてくれた謙人。
人のことを考える余裕さえなかった。
『どうしたらいいの?』
「一回落ち着けって」
と、
抱きしめて背中をトントンして落ち着かせてくれた。
けど、涙は一向に止まらない。
「何があったの?」
『じいちゃんがいなくなっちゃう…』
「電話来たの?」
『そう』
「じいちゃんはひなのこと待ってるよ。早く準備して」
と、
1番謙人が動いてくれて準備をしてくれた。
謙人がいてくれなかったら未だに泣いているんだろうなと思う。