隣の住人。
本当にどこまでも心強くて…
それに、新幹線乗り場の改札口までと思ったら一緒に新幹線まで乗ってくれて優しさに泣けてしまった。
初めて2人の帰省がこれだなんて…
でも、もし本当にこれが最後なら謙人を会わせたい。
ただ、最後とは思いたくない。
『もう泣ける。何で』
「ひながおかしくなったら俺もおかしくなるから」
『ありがとう謙人』
「落ち着けって!俺が泣かせてるみたいだから今すぐ泣き止んで」
『無理』
「無理」
と、
肩を引き寄せられ落ち着かせてくれた。
謙人には感謝しかない。
こんな人と出会えて私は幸せものだなと実感する。
最初と印象が違いすぎて…は?って感じだけど、最初が最悪だからこそ今が最高に感じるのかもしれない。
新幹線の中ではせめても謙人を寝かせてあげたかったけど、結局起きて私の相手をしてくれていた。
『何でそこまでしてくれるの?』
と、聞くと「好きだから」とストレートに言われた。
もしこの会話が周りに聞こえてたらただの惚気だよね…
けど、今のこの状況が状況だから私たちは惚気だと感じないけど…ただただ、嬉しかった。
2時間の新幹線はあっという間で乗り換えて1時間。
東京の電車では、
謙人がリードしてくれてるけど…ここでは私が。
と、言ってもリード出来るほどの元気がなくて、謙人に「どっち?」と言われ答えた先に連れて行ってもらってる感じになっちゃってるけど…
「病院までタクシーで行くか?」
『うん、そうする』
病院の近くまでは電車で行って、そこからタクシーでいくことにした。
田舎すぎて東京みたいに改札口にタクシーが待っているはずもなくて駅員さんにお願いして来るのを待ってた。