隣の住人。
電話しながら寝落ちしてしまった謙人。
私は電話を泣く泣く切って、ママの様子を見に行ったらリビングで1人泣いていて…思わず、抱きしめた。
謙人の「ひなのことは俺が支えるから、ひなはお母さんのことを支えて」の言葉を思い出した。
精一杯、今は支えたい。
何も言わなくてもわかってくれるはず…
そう思いながら抱きしめ続けた。
こんなにママが感情をむき出しにして泣いているところは初めて見た気がする。
「ひながいてくれて助かった、ありがとう」
『1人で泣かないで…いつでもそばにいるから』
「ありがとう、ひな。嬉しいし、助かるわ」
その後、婆ちゃんも起きてきてじいちゃんの思い出話に花を咲かせていた。
少し涙目になりながら聞く話もあれば、大笑いしちゃう話もあって…
今頃じいちゃんは
「なんでそんなことを話すんだ」って怒ってるんだろうな。
そんな想像もしたりして…来る時間を過ごしていた。