隣の住人。




昼過ぎくらいから近所の人に挨拶に行ったり、お葬式場に行ったり…想像以上に忙しかった。






じいちゃんにできる最後の親孝行と孫孝行かな。

そう思いながらママと一緒に1日を過ごしていた。





ばあちゃんは歳だから、近所の人に挨拶しにいく時だけ一緒に行っただけ。

挨拶程度で終わった人もいれば…一緒に悲しんで話を聞いてくれる人たちもいて、捨てたもんじゃないと思った。






お葬式場はママとパパと3人で。



お葬式場に向かう車内で急に「ひな、大事にしないとね」とパパに言われた。



何のこと?と、思ったけど…多分謙人のこと。







『私には勿体無い人だよ』

「そんなことないでしょ。大切にしてくれてるのが感じれてママは嬉しいよ」

「パパも同じ意見」

『謙人といられてすごい幸せ』

「謙人くんに感謝だね」






同棲するのに良い顔しなかったパパとママが認めてくれた瞬間でもあって嬉しくなった。





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