隣の住人。
お葬式場で色々な手続きを済ませ、今週の休日に合わせてやることになった。
私はその日まで学校とバイトはお休み。
謙人も来れるように調整してくれるとのことだった。
謙人とじいちゃんは最後に少し会っただけで関わりはないけど…来てくれる気持ちだけでも嬉しかった。
毎日、朝5時すぎに電話がきて1時間程度話して寝落ちするというリズムを3日間過ごした。
声聞くたびに会いたくなるけど…我慢。
会える日は来るからとポジティブに考えて頑張った。
「久しぶりに感じるな」
『会いたかった』
と、改札口で軽いハグ。
キスしたい勢いだったけど、人が数名いたから我慢して手を繋いだ。
ずっとくっついていたい。
キスして欲しいし、抱きしめて欲しいし、一緒に寝たいし、むしろ謙人を感じたいくらいだけど…
それは実家だから、やめとこう。
一応、そこはちゃんと考えられる脳みそはあるみたい…
「お母さんと一緒にいてあげた?」
『うん、一緒にいてたくさんお話ししたよ〜』
「えらいじゃん」
『もっと褒めて』
「家帰ったら思う存分、褒めてやるから」
『楽しみにしてる』
「楽しみにされても困るけどな」
謙人と一緒にいるとあっという間に実家に到着した。
1人で歩いている時は倍くらいに感じるのに…
実家に到着し、改めてママとパパと謙人が顔を合わせて挨拶した。
大好きな人がママとパパに挨拶してるって不思議な感じ。
少し緊張気味の謙人が新鮮だった。
「落ち着いたらまた挨拶に来させてもらいます」
「幸せにしてやってください」
「頑張ります」
もう十分幸せだよ。
この幸せがずっと続きますように…
私も謙人のことを幸せにできるよう頑張ろうと思う。