2章・めざせ転移門~異世界令嬢は神隠しに会う。
変革した未来の島からオーバーチュア
『キーーーンコオーーーンカラーーーンコローーーンキーーーンコーーーンカラーーーン ..』
「それでは諸君、先週のお復習で
ありますが、旧カフカス王領
国変革の6年の末年に起きた、
旧ウーリュウ藩島史実について
時系列を回線盤に表示します 」
そう手元の回線盤を示唆され
生徒達は
『ブーーーーーン』と
一斉に自分の光る回線盤を
空中に出現させる。
比較的裕福な身なりの子息子女達
その前で、巨大な魔電子板に
カフカス王領国の地図が
写し出された。
子息子女達の手元で光る
回線盤には、年表が表示される。
教師は地図の前に立ち、
自動拡声をするイヤホンONを
手で合図した。
すり鉢状に席が段々に並ぶ講堂の
真ん中で講義を聞く
子女マーシャも、
教師の言うとおりにしながら
ボンヤリと 講義を聞いていく。
「このように 大陸にある他国と違
い、カフカス王領国が長きに渡
り全国民が魔力を保持する国家
でありながらも、蹂躙される事
なく平和的な他人種混合とい
う稀有な存在として、自由 独立
国家と、有り続けれましたの
は、この我が旧ウーリュウ藩島
が、カフカス王領国唯一の
出島として、 堅固なる関所、
ゲートと機能してきた姿が
多大なる意味を持つと、述懐し
てきたわけであります。で、」
巨大電子板の地図の一ヵ所に
ポインターが点滅した。
かつて、旧ウーリュウ藩島が位置
したと印される。
ふとマーシャは
余りの天気の良さに
講堂に燦々と降り注ぐ太陽の光を見上げた。
広い白亜の講堂は、天井が
透明ガラスのドーム状に
なっている為、白い放射線の梁間
から、青い空が見える。
その明るい空の向こうには、
機体を太陽にキラキラと
照らされた
小型空戦艦が煌めいていた。
「その旧ウーリュウ藩島が大きく
その姿を変革させたのが、
16年前に起きた次元津波による
史実、 『旧ウーリュウ藩島離陸
の夜明け』で、あったことは
カフカス王帝領国民誰もが知っ
ている事でありますが、、、」
子女マーシャにとって、教師が
講義する内容は、子どもの頃より
寝物語として母親に
聞かされた話で、
大して目新しさは無い。
他の子息子女も同様だろう。
「それにより、旧ウーリュウ藩島
には次元磁場が引き起こす異常
現象が発生したわけで。回線盤に
先週講義した、その諸々を表示
しておるので、もう一度確認を
しておくと、良いでしょうな。」
講堂の前に浮かんだ
巨大電子板には、海に浮かぶ
旧ウーリュウ藩島のホォログラフ
が写し出され、
マーシャの手元にある
回線盤には、
異常に潮が引いて海底が露な
画像や、空から異世界の島が
落ちてくる画像などが
次々と表示される。
「それらの異常事態が発生する中
旧ウーリュウ藩島を守護する
地空結界が行使されたわけです
が、その結界魔力と、次元津波に
よる空間磁場が膨大なエネルギー
摩擦をお起こし一瞬の磁魔力溶炉
状態を引き起こした。とは、
後年の研究による発表であり、
真実は定かではないが、私の講義
は、史実を教授する時間であるの
で、そちらは別の教師に聞いて
頂きたい。よって、その結果
旧ウーリュウ藩島は、虚空に
浮遊を開始したのであります」
それから、16年。
旧ウーリュウ藩島は、
カフカス王帝領国衛星島となり、
別名、カフカススカイゲートと
呼ばれている。
ひと度虚空へと居住を移した
藩島民の進歩は目覚ましく、
一気に虚空を走る空母艦を
開発。
空を飛ぶ翼竜部隊の支基地として
運用している。
それらの開発に貢献している
のが、旧ウーリュウ藩島王弟将軍
が息子、現ウーリュウ衛星島が
皇子であるが、
この皇子の驚くべき要素は
その開発の才能や、
成人を迎えるまだうら若き
王皇子らしくない美貌よりも
断トツに抜きん出る要素が
ある。
「しかし、それ以上に摩訶不思議
なる奇跡が起きていた事を、
史実は物語っております。そう
諸君も充分に存じておることと
理解しておりますが、講義として
敢えて口述致しましょう。」
浮遊する巨大電子板には、
マーシャが翼竜に乗るとよく見る
空に浮かぶウーリュウ衛星島が
ホォログラフされる。
そして、手元の回線盤上に
王帝弟将軍の立身が表示された。
「旧ウーリュウ藩島が虚空へ
離陸して後、
王弟将軍が自ら懐妊され
皇子を出産されるという
奇跡がさらに起こったのです」
マーシャの回線盤には、
よく知る 白銀の髪を持つ美少年が
写し出された。
この学園に通う子息子女で
彼の顔を知らない者など
居ないだろう、その顔を見て
マーシャは
ため息をついた。
カフカス王帝領国旧ウーリュウ藩島で、現カフカス衛星島
スカイゲートの主、
王帝弟将軍は、間違いなく男性。
にもかかわらず、
浮遊した王城内で男児を、
身ごもった。
当時は余りの出来事に内密にする
政策も考えられたらしいが、
王帝弟将軍は奇跡の力により
神の子を
その身に受けたと大々的に
公表された。
そして、その麗しの皇子は
マーシャの婚約者であって、
生まれながらに国民全員が
魔力を持つという
カフカス王帝領国において、
全くの
魔力無し王子でもある。
それは、ごく一部の者だけが知る
事実であり、
皇子の魔力無しの性質は、
彼の母親と同じだという事も
ほんの一握りの王族しか
知らない。
「翼竜に、乗りたいなあー」
マーシャは
天井から見える青い空を
見つめて 呟いた。
『キーーーンコオーーーンカラーーーンコローーーンキーーーンコーーーンカラーーーン ..』
「それでは諸君、先週のお復習で
ありますが、旧カフカス王領
国変革の6年の末年に起きた、
旧ウーリュウ藩島史実について
時系列を回線盤に表示します 」
そう手元の回線盤を示唆され
生徒達は
『ブーーーーーン』と
一斉に自分の光る回線盤を
空中に出現させる。
比較的裕福な身なりの子息子女達
その前で、巨大な魔電子板に
カフカス王領国の地図が
写し出された。
子息子女達の手元で光る
回線盤には、年表が表示される。
教師は地図の前に立ち、
自動拡声をするイヤホンONを
手で合図した。
すり鉢状に席が段々に並ぶ講堂の
真ん中で講義を聞く
子女マーシャも、
教師の言うとおりにしながら
ボンヤリと 講義を聞いていく。
「このように 大陸にある他国と違
い、カフカス王領国が長きに渡
り全国民が魔力を保持する国家
でありながらも、蹂躙される事
なく平和的な他人種混合とい
う稀有な存在として、自由 独立
国家と、有り続けれましたの
は、この我が旧ウーリュウ藩島
が、カフカス王領国唯一の
出島として、 堅固なる関所、
ゲートと機能してきた姿が
多大なる意味を持つと、述懐し
てきたわけであります。で、」
巨大電子板の地図の一ヵ所に
ポインターが点滅した。
かつて、旧ウーリュウ藩島が位置
したと印される。
ふとマーシャは
余りの天気の良さに
講堂に燦々と降り注ぐ太陽の光を見上げた。
広い白亜の講堂は、天井が
透明ガラスのドーム状に
なっている為、白い放射線の梁間
から、青い空が見える。
その明るい空の向こうには、
機体を太陽にキラキラと
照らされた
小型空戦艦が煌めいていた。
「その旧ウーリュウ藩島が大きく
その姿を変革させたのが、
16年前に起きた次元津波による
史実、 『旧ウーリュウ藩島離陸
の夜明け』で、あったことは
カフカス王帝領国民誰もが知っ
ている事でありますが、、、」
子女マーシャにとって、教師が
講義する内容は、子どもの頃より
寝物語として母親に
聞かされた話で、
大して目新しさは無い。
他の子息子女も同様だろう。
「それにより、旧ウーリュウ藩島
には次元磁場が引き起こす異常
現象が発生したわけで。回線盤に
先週講義した、その諸々を表示
しておるので、もう一度確認を
しておくと、良いでしょうな。」
講堂の前に浮かんだ
巨大電子板には、海に浮かぶ
旧ウーリュウ藩島のホォログラフ
が写し出され、
マーシャの手元にある
回線盤には、
異常に潮が引いて海底が露な
画像や、空から異世界の島が
落ちてくる画像などが
次々と表示される。
「それらの異常事態が発生する中
旧ウーリュウ藩島を守護する
地空結界が行使されたわけです
が、その結界魔力と、次元津波に
よる空間磁場が膨大なエネルギー
摩擦をお起こし一瞬の磁魔力溶炉
状態を引き起こした。とは、
後年の研究による発表であり、
真実は定かではないが、私の講義
は、史実を教授する時間であるの
で、そちらは別の教師に聞いて
頂きたい。よって、その結果
旧ウーリュウ藩島は、虚空に
浮遊を開始したのであります」
それから、16年。
旧ウーリュウ藩島は、
カフカス王帝領国衛星島となり、
別名、カフカススカイゲートと
呼ばれている。
ひと度虚空へと居住を移した
藩島民の進歩は目覚ましく、
一気に虚空を走る空母艦を
開発。
空を飛ぶ翼竜部隊の支基地として
運用している。
それらの開発に貢献している
のが、旧ウーリュウ藩島王弟将軍
が息子、現ウーリュウ衛星島が
皇子であるが、
この皇子の驚くべき要素は
その開発の才能や、
成人を迎えるまだうら若き
王皇子らしくない美貌よりも
断トツに抜きん出る要素が
ある。
「しかし、それ以上に摩訶不思議
なる奇跡が起きていた事を、
史実は物語っております。そう
諸君も充分に存じておることと
理解しておりますが、講義として
敢えて口述致しましょう。」
浮遊する巨大電子板には、
マーシャが翼竜に乗るとよく見る
空に浮かぶウーリュウ衛星島が
ホォログラフされる。
そして、手元の回線盤上に
王帝弟将軍の立身が表示された。
「旧ウーリュウ藩島が虚空へ
離陸して後、
王弟将軍が自ら懐妊され
皇子を出産されるという
奇跡がさらに起こったのです」
マーシャの回線盤には、
よく知る 白銀の髪を持つ美少年が
写し出された。
この学園に通う子息子女で
彼の顔を知らない者など
居ないだろう、その顔を見て
マーシャは
ため息をついた。
カフカス王帝領国旧ウーリュウ藩島で、現カフカス衛星島
スカイゲートの主、
王帝弟将軍は、間違いなく男性。
にもかかわらず、
浮遊した王城内で男児を、
身ごもった。
当時は余りの出来事に内密にする
政策も考えられたらしいが、
王帝弟将軍は奇跡の力により
神の子を
その身に受けたと大々的に
公表された。
そして、その麗しの皇子は
マーシャの婚約者であって、
生まれながらに国民全員が
魔力を持つという
カフカス王帝領国において、
全くの
魔力無し王子でもある。
それは、ごく一部の者だけが知る
事実であり、
皇子の魔力無しの性質は、
彼の母親と同じだという事も
ほんの一握りの王族しか
知らない。
「翼竜に、乗りたいなあー」
マーシャは
天井から見える青い空を
見つめて 呟いた。
『キーーーンコオーーーンカラーーーンコローーーンキーーーンコーーーンカラーーーン ..』