ロート・ブルーメ~赤花~
「本気で、俺に食われる気満々だったってことか」
「い、言わないで……」
言葉にされると本気で恥ずかしい。
もう瀕死だ。
「なんで? 俺は嬉しいけど?」
「ううぅ……」
そう言われてしまうと心のどこかでそれならいいか、と思ってしまう自分がいる。
良くない……良くないけれど……。
「恥ずかしがってる美桜可愛すぎ。……でも――」
と、少しかがんだ紅夜はあたしの耳元で続きを囁く。
「可愛すぎてここで襲いたくなるから、ほどほどにな?」
「っ!?」
ここで襲われるのは困る!
一気に羞恥心より恐怖心が勝った。
「さ、早く行こう。会合ってどこでやるの?」
シャキッと背筋を伸ばして妖しくなりそうな雰囲気を壊す。
そんなあたしの思惑も、分かってるとばかりにクスリと笑った紅夜は「こっちだ」と手を引いてあたしを連れて行った。
ともに歩きながら紅夜が「ああ、そうだ」と思い出したように前を見たまま話す。
「美玲のところには俺が連絡しておいたから」
「……え?」
美玲って、叔母さん?
やっぱり紅夜と叔母さんは知り合いなの?
わずかだった疑問が一瞬で膨れ上がる。
どうしたって気になってしまう。
「い、言わないで……」
言葉にされると本気で恥ずかしい。
もう瀕死だ。
「なんで? 俺は嬉しいけど?」
「ううぅ……」
そう言われてしまうと心のどこかでそれならいいか、と思ってしまう自分がいる。
良くない……良くないけれど……。
「恥ずかしがってる美桜可愛すぎ。……でも――」
と、少しかがんだ紅夜はあたしの耳元で続きを囁く。
「可愛すぎてここで襲いたくなるから、ほどほどにな?」
「っ!?」
ここで襲われるのは困る!
一気に羞恥心より恐怖心が勝った。
「さ、早く行こう。会合ってどこでやるの?」
シャキッと背筋を伸ばして妖しくなりそうな雰囲気を壊す。
そんなあたしの思惑も、分かってるとばかりにクスリと笑った紅夜は「こっちだ」と手を引いてあたしを連れて行った。
ともに歩きながら紅夜が「ああ、そうだ」と思い出したように前を見たまま話す。
「美玲のところには俺が連絡しておいたから」
「……え?」
美玲って、叔母さん?
やっぱり紅夜と叔母さんは知り合いなの?
わずかだった疑問が一瞬で膨れ上がる。
どうしたって気になってしまう。