ロート・ブルーメ~赤花~
確かにおばあさんと言うにはまだまだ若々しい。
「あとは……じゃあ猟師は誰になるのかしら?」
キャラクターに当てはめようとする叔母さんは当然のようにそう言った。
そんな彼女にあたしは微笑んで伝える。
「猟師は、いないよ」
「え?」
「赤ずきんは狼に食べられておしまい。元になった言い伝えと同じくね」
あたしの言葉に、叔母さんは幾分真剣な眼差しになる。
「……助けはいらないってこと?」
「うん」
静かに、でもハッキリ言ったあたしに叔母さんは「はあぁ」と大きくため息をつく。
「……巻き込みたくは、なかったんだけどな……」
意味深な呟き。
でも、顔を上げたときには何かの覚悟を決めていた。
「赤ずきんのおばあさんは、どうして怖い狼のいる森に住んでいたのかしらね」
「え?」
「もしかしたら、あたしみたいにそこに住まなきゃいけない理由でもあったのかしら?」
「叔母さん?」
あくまでも《赤ずきん》に当てはめようとする叔母さんに首を傾げる。
「おばあさんはあたしみたいに罪を犯したのかしら? それとも役割があったのかしら?」
それは童話の話?
それとも……。
「あとは……じゃあ猟師は誰になるのかしら?」
キャラクターに当てはめようとする叔母さんは当然のようにそう言った。
そんな彼女にあたしは微笑んで伝える。
「猟師は、いないよ」
「え?」
「赤ずきんは狼に食べられておしまい。元になった言い伝えと同じくね」
あたしの言葉に、叔母さんは幾分真剣な眼差しになる。
「……助けはいらないってこと?」
「うん」
静かに、でもハッキリ言ったあたしに叔母さんは「はあぁ」と大きくため息をつく。
「……巻き込みたくは、なかったんだけどな……」
意味深な呟き。
でも、顔を上げたときには何かの覚悟を決めていた。
「赤ずきんのおばあさんは、どうして怖い狼のいる森に住んでいたのかしらね」
「え?」
「もしかしたら、あたしみたいにそこに住まなきゃいけない理由でもあったのかしら?」
「叔母さん?」
あくまでも《赤ずきん》に当てはめようとする叔母さんに首を傾げる。
「おばあさんはあたしみたいに罪を犯したのかしら? それとも役割があったのかしら?」
それは童話の話?
それとも……。