ロート・ブルーメ~赤花~
「今日は我慢して? あたしはもう紅夜の彼女なんだし、連絡先も交換したでしょ? ……電話、いつでもして良いんだよね?」
「ああ、俺は学校とか縛られてるものはないからな。地下に行ってるとき以外は大体つながるから」
「良かった……」
一昨日は連絡先の交換もしていなかったし、悶々と過ごすことになった。
次に会えるのは一週間後だろうけれど、前みたいに焦がれて会いたくてと気をもむようなことにはならなそう。
少なくとも、声は聞けるから。
今思えば、前回は散々な別れ方だったと思う。
お互い会いたいと思っているのに連絡先すら交換していないし、紅夜は賭けをしようなんて言い出すし……。
しまいには、悪いオトコに掴まった自覚あるのか? なんて聞いて来るし……。
「美桜?」
少し考え込んでしまったあたしに、紅夜は呼び掛ける。
「……紅夜は、どうして賭けなんて言い出したの?」
少しだけ迷ったけれど、疑問を口にしてみた。
多分、今なら答えてくれるんじゃないかと思ったから。
「それは……」
「あたしが、紅夜を求めていたのは分かっていたでしょう? リングとクリップの交換のこともあったし、賭けなんてしなくてもすぐに会いに来るって分かったんじゃない?」
「……」
「ああ、俺は学校とか縛られてるものはないからな。地下に行ってるとき以外は大体つながるから」
「良かった……」
一昨日は連絡先の交換もしていなかったし、悶々と過ごすことになった。
次に会えるのは一週間後だろうけれど、前みたいに焦がれて会いたくてと気をもむようなことにはならなそう。
少なくとも、声は聞けるから。
今思えば、前回は散々な別れ方だったと思う。
お互い会いたいと思っているのに連絡先すら交換していないし、紅夜は賭けをしようなんて言い出すし……。
しまいには、悪いオトコに掴まった自覚あるのか? なんて聞いて来るし……。
「美桜?」
少し考え込んでしまったあたしに、紅夜は呼び掛ける。
「……紅夜は、どうして賭けなんて言い出したの?」
少しだけ迷ったけれど、疑問を口にしてみた。
多分、今なら答えてくれるんじゃないかと思ったから。
「それは……」
「あたしが、紅夜を求めていたのは分かっていたでしょう? リングとクリップの交換のこともあったし、賭けなんてしなくてもすぐに会いに来るって分かったんじゃない?」
「……」