ロート・ブルーメ~赤花~
「紅夜!」
思わず駆け寄るあたしを紅夜は両腕を広げて受け入れてくれる。
「美桜っ」
人目もはばからず、抱き締め合って互いの存在を確かめた。
今回は電話は出来て声は聞けたけれど、その分ぬくもりが恋しくて寂しかった。
それに何より、一週間が長すぎた。
だから、そのまま唇を落としてくる紅夜を受け入れる。
人目があることも忘れて目を閉じた。
それを思い出したのは、「美桜、大胆……」という日葵の呟きを耳が拾ってからだ。
丁度唇が離れた瞬間で、紅夜のキレイな青い瞳に自分の顔が映っている事が急に恥ずかしくなった。
「あ……あわわっ」
「ック、美桜はホント可愛いな」
それに比べて、と紅夜は日葵の方を睨む。
「あんた、邪魔すんなよ」
「ひっ!」
紅夜にとっては軽く睨んだだけのつもりだっただろう。
でも、トラウマになっていそうな日葵には鬼の形相に見えたのかもしれない。
明らかに怯えていた。
でも、すかさず愁一さんが日葵をかばう様に前に出た。
「紅夜、お前俺の大事な女怯えさせんなよ。それにほら、さっさと食材受け取れ。イチャつくのは部屋でしろ」
愁一さんの言葉に、あたしは軽く目を見開いた。
思わず駆け寄るあたしを紅夜は両腕を広げて受け入れてくれる。
「美桜っ」
人目もはばからず、抱き締め合って互いの存在を確かめた。
今回は電話は出来て声は聞けたけれど、その分ぬくもりが恋しくて寂しかった。
それに何より、一週間が長すぎた。
だから、そのまま唇を落としてくる紅夜を受け入れる。
人目があることも忘れて目を閉じた。
それを思い出したのは、「美桜、大胆……」という日葵の呟きを耳が拾ってからだ。
丁度唇が離れた瞬間で、紅夜のキレイな青い瞳に自分の顔が映っている事が急に恥ずかしくなった。
「あ……あわわっ」
「ック、美桜はホント可愛いな」
それに比べて、と紅夜は日葵の方を睨む。
「あんた、邪魔すんなよ」
「ひっ!」
紅夜にとっては軽く睨んだだけのつもりだっただろう。
でも、トラウマになっていそうな日葵には鬼の形相に見えたのかもしれない。
明らかに怯えていた。
でも、すかさず愁一さんが日葵をかばう様に前に出た。
「紅夜、お前俺の大事な女怯えさせんなよ。それにほら、さっさと食材受け取れ。イチャつくのは部屋でしろ」
愁一さんの言葉に、あたしは軽く目を見開いた。