ロート・ブルーメ~赤花~
***
「うっ……うう……」
「おい、大丈夫か!? どうしたんだ!?」
愁一さんの心配そうな声が響く。
ズキズキする痛みに耐えるようにそんな彼の袖を掴んだ。
「……地下、への道は……他にもあります」
「え?」
「……行きましょう。紅夜を……助けないと……」
「いや、あんたまで行く必要はないだろう? 教えてもらえれば俺達が行くから」
だから休めと言われる。
確かに頭がズキズキと痛むし、体は休息を求めてる。
でも、休むわけにはいかない。
休みたくない。
紅夜が心配だったし、何より記憶が戻ったことと今までの情報で色々なことがつながった。
この黎華街のこと。
紅夜の両親のこと。
叔母さんの罪のこと。
全てが糸で繋がって、あたしは……。
あたしは、とても怒っていたんだ。
冗談じゃない。
みんな、紅夜を何だと思っているの!?
悔しい。
腹立たしい。
早く紅夜を助けて、絡み合った糸を解いてしまいたかった。
だから、休んでいる暇なんてない!
「……愁一さん。隆志さんの連絡先って、分かりますか?」
痛みを抑え込んで何とか立ち上がると、紅夜の養父を名乗る人への連絡を取りつけようとした。
「うっ……うう……」
「おい、大丈夫か!? どうしたんだ!?」
愁一さんの心配そうな声が響く。
ズキズキする痛みに耐えるようにそんな彼の袖を掴んだ。
「……地下、への道は……他にもあります」
「え?」
「……行きましょう。紅夜を……助けないと……」
「いや、あんたまで行く必要はないだろう? 教えてもらえれば俺達が行くから」
だから休めと言われる。
確かに頭がズキズキと痛むし、体は休息を求めてる。
でも、休むわけにはいかない。
休みたくない。
紅夜が心配だったし、何より記憶が戻ったことと今までの情報で色々なことがつながった。
この黎華街のこと。
紅夜の両親のこと。
叔母さんの罪のこと。
全てが糸で繋がって、あたしは……。
あたしは、とても怒っていたんだ。
冗談じゃない。
みんな、紅夜を何だと思っているの!?
悔しい。
腹立たしい。
早く紅夜を助けて、絡み合った糸を解いてしまいたかった。
だから、休んでいる暇なんてない!
「……愁一さん。隆志さんの連絡先って、分かりますか?」
痛みを抑え込んで何とか立ち上がると、紅夜の養父を名乗る人への連絡を取りつけようとした。