ロート・ブルーメ~赤花~
「え? ああ。一応電話番号は入ってるが……」
「今すぐ連絡してください。あと、地下へ行くので五、六人ほど人手を連れてきてください」
告げると、あたしは返事も聞かずに歩き出した。
「え? お、おい!」
愁一さんは訳が分からないとばかりに叫ぶけれど、あたしが言った通りに指示を出してついて来てくれる。
そうしてあたしの隣を歩きながらスマホを操作して隆志さんに電話をしてくれる。
「言っとくが、忙しい人だから出てくれるかは分からねぇぞ?」
「出るまで何度でも掛けてください」
「おいおい……」
呆れながらも文句は言わずにいてくれる。
愁一さんは頼りになるな。
だから紅夜も、たまに無茶ぶりしながらも頼りにしてたんだろう。
「……あ、すみません。お忙しいところ……」
しばらくして隆志さんが電話に出たのか、愁一さんが緊張しながら話し出した。
「その、美桜さんがあなたに用があるとかで――」
「貸してください」
前置きに色々言っているところにあたしは割り込んで彼のスマホを奪うように取った。
「あ、ちょっ! 強引……」
流石に少し文句を言う愁一さんだったけれど、今は構っていられない。
あたしはスマホに耳を当てすぐに話し始めた。
「今すぐ連絡してください。あと、地下へ行くので五、六人ほど人手を連れてきてください」
告げると、あたしは返事も聞かずに歩き出した。
「え? お、おい!」
愁一さんは訳が分からないとばかりに叫ぶけれど、あたしが言った通りに指示を出してついて来てくれる。
そうしてあたしの隣を歩きながらスマホを操作して隆志さんに電話をしてくれる。
「言っとくが、忙しい人だから出てくれるかは分からねぇぞ?」
「出るまで何度でも掛けてください」
「おいおい……」
呆れながらも文句は言わずにいてくれる。
愁一さんは頼りになるな。
だから紅夜も、たまに無茶ぶりしながらも頼りにしてたんだろう。
「……あ、すみません。お忙しいところ……」
しばらくして隆志さんが電話に出たのか、愁一さんが緊張しながら話し出した。
「その、美桜さんがあなたに用があるとかで――」
「貸してください」
前置きに色々言っているところにあたしは割り込んで彼のスマホを奪うように取った。
「あ、ちょっ! 強引……」
流石に少し文句を言う愁一さんだったけれど、今は構っていられない。
あたしはスマホに耳を当てすぐに話し始めた。