ロート・ブルーメ~赤花~
「さあ、急いで」
叔母さんの言葉に、みんな動き出す。
紅夜の方のエレベーターがあるのはあっちだ、と叔母さんが指し示す。
その方向へ、あたしも向かった。
赤。
真っ赤な炎。
一面の赤い花畑は、今は赤い炎の地獄へと変わっていた。
走りたいところだけれど、そうしてしまうと大きく息を吸うから煙を吸ってしまう危険がある。
空調がしっかりきいているから煙が溜まってきているってことはないけれど、吸わない方が良いことには変わりない。
あたしは早歩きに留めつつ急いで紅夜を探した。
途中、Kの仲間を何人か見かける。
「うあぁ……やめてくれ、やめてくれ……」
「ああ、そう、それが良い……ヒヒヒッ」
幻覚でも見ているのか、明らかにおかしくなっている。
あとで叔母さんが中和剤を飲ませると言っていたから大丈夫だとは思うけど……。
とにかく、彼らを見たということは紅夜も近くにいるはずだ。
あたしは周囲を見回すようにして、紅夜の姿を探した。
そして見つける。
炎の畑となった花畑の中、一人たたずむ美しい人の姿を。
炎に照らされて、金の髪はともに燃え上がるように赤く染まっていた。
叔母さんの言葉に、みんな動き出す。
紅夜の方のエレベーターがあるのはあっちだ、と叔母さんが指し示す。
その方向へ、あたしも向かった。
赤。
真っ赤な炎。
一面の赤い花畑は、今は赤い炎の地獄へと変わっていた。
走りたいところだけれど、そうしてしまうと大きく息を吸うから煙を吸ってしまう危険がある。
空調がしっかりきいているから煙が溜まってきているってことはないけれど、吸わない方が良いことには変わりない。
あたしは早歩きに留めつつ急いで紅夜を探した。
途中、Kの仲間を何人か見かける。
「うあぁ……やめてくれ、やめてくれ……」
「ああ、そう、それが良い……ヒヒヒッ」
幻覚でも見ているのか、明らかにおかしくなっている。
あとで叔母さんが中和剤を飲ませると言っていたから大丈夫だとは思うけど……。
とにかく、彼らを見たということは紅夜も近くにいるはずだ。
あたしは周囲を見回すようにして、紅夜の姿を探した。
そして見つける。
炎の畑となった花畑の中、一人たたずむ美しい人の姿を。
炎に照らされて、金の髪はともに燃え上がるように赤く染まっていた。