ロート・ブルーメ~赤花~
紅夜の姿が見えなくなってやっと息を吐く。
どうしようもなかったとはいえお腹が鳴ったのは一生の不覚だった。
そう後悔をしていると、何かの振動を感じる。
一瞬「何!?」とビックリしたけれど、すぐにそれが自分のスマホだということに気付いた。
震え続けるその画面を見ると《お母さん》の文字。
うわっ!
ど、どうしよう。
絶対心配かけてるよね?
そう思ったら出ないという選択肢は無かった。
『美桜!? 無事なの!?』
通話をタップするとすぐに聞こえてきた声。
とにかく無事だという事と今日は帰れないこと、そして嘘になってしまうけれど、叔母さんのところに泊めてもらうと伝えた。
『それ、本当に美玲が良いって言ったの?』
「え!? うん、そうだよ?」
嘘がバレたのかと思って驚くけど、誤魔化した。
『……そう? それなら良いんだけど……』
そうして何とかお母さんの電話をやり過ごすと、今度は急いで叔母さんへ電話を掛ける。
早く出てー。
お母さんが確認してしまう前に口裏を合わせてもらわないと。
すると3コール目の途中で叔母さんが電話に出た。
どうしようもなかったとはいえお腹が鳴ったのは一生の不覚だった。
そう後悔をしていると、何かの振動を感じる。
一瞬「何!?」とビックリしたけれど、すぐにそれが自分のスマホだということに気付いた。
震え続けるその画面を見ると《お母さん》の文字。
うわっ!
ど、どうしよう。
絶対心配かけてるよね?
そう思ったら出ないという選択肢は無かった。
『美桜!? 無事なの!?』
通話をタップするとすぐに聞こえてきた声。
とにかく無事だという事と今日は帰れないこと、そして嘘になってしまうけれど、叔母さんのところに泊めてもらうと伝えた。
『それ、本当に美玲が良いって言ったの?』
「え!? うん、そうだよ?」
嘘がバレたのかと思って驚くけど、誤魔化した。
『……そう? それなら良いんだけど……』
そうして何とかお母さんの電話をやり過ごすと、今度は急いで叔母さんへ電話を掛ける。
早く出てー。
お母さんが確認してしまう前に口裏を合わせてもらわないと。
すると3コール目の途中で叔母さんが電話に出た。