ネトゲ女子は社長の求愛を拒む
なんでだよ。
弱った直真さんはけっこう萌えるのに。
わかってないなー。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
常務の息子駆け落ち事件(勝手に命名)から、初めての週末のことだった。
「常務が来る」
険しい顔で直真さんが言い、スマホを置いた。
「な、な、なんだってー!」
慌ててゲーム機器類とパソコンを片付けた。
「……最初にやることそれかよ」
「当たり前でしょ!?直真さんのイメージにそぐわない!」
「見つかったら、お前のだって言うから大丈夫だ」
「素敵な奥様のイメージ台無しじゃないですか」
「安心しろ、誰もそんなこと思ってないからな」
言われなくても、わかってるよっ!
服を着替えて、メイクをした。
無駄だとわかっていても素敵な奥様を装うしかないこの悲しさよ。
朝早くからに常務夫妻が来た。
「おはようございます」
直真さんが社長秘書の仮面をかぶり、夫妻を迎え入れた。
弱った直真さんはけっこう萌えるのに。
わかってないなー。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
常務の息子駆け落ち事件(勝手に命名)から、初めての週末のことだった。
「常務が来る」
険しい顔で直真さんが言い、スマホを置いた。
「な、な、なんだってー!」
慌ててゲーム機器類とパソコンを片付けた。
「……最初にやることそれかよ」
「当たり前でしょ!?直真さんのイメージにそぐわない!」
「見つかったら、お前のだって言うから大丈夫だ」
「素敵な奥様のイメージ台無しじゃないですか」
「安心しろ、誰もそんなこと思ってないからな」
言われなくても、わかってるよっ!
服を着替えて、メイクをした。
無駄だとわかっていても素敵な奥様を装うしかないこの悲しさよ。
朝早くからに常務夫妻が来た。
「おはようございます」
直真さんが社長秘書の仮面をかぶり、夫妻を迎え入れた。