ネトゲ女子は社長の求愛を拒む
もー!完全に置いてきぼりですよぉぉぉ!

「現実が辛い」

私がまさか#八木沢__やぎさわ__#社長と結婚するなんて、あの時、想像できただろうか。
私と直真さんは言わば、このおしゃれな部屋と間抜けなネコクッションくらいの差がある。

「うー。このクッションも実家行きかな。私の戦利品がー!」

直真さんはなにも言わないけど、違和感しかないから。
私の私物は。
直真さんと暮らし始めてから私、木村有里の生活も少しは変化した。
まず、変なTシャツとジャージ。
これは着れなくなった。
いきなり、お客様が来るからね……。
なんて思っていると『ピンポーン』とインターホンが鳴った。
ほらね……。

「はーい」

玄関の通路にある鏡でささっと服装をチェックしてから、画面を見ると―――げっ!宮ノ入奥様連合艦隊(強敵)!!
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