ネトゲ女子は社長の求愛を拒む
宮ノ入グループで働く旦那を持つ奥様達の集団で、理由はわからないけど目の敵にされてるんだよね。
しかも、直真さん不在を狙ってやってくる。
ドアを開け、にっこりと微笑んだ。

「なにかごようですか?皆さんお揃いで」

開けたなり、頭のてっぺんから爪先まで調べられる。
あまりいい気分はしない。

「あら、有里さん。お昼寝中でした?」

「え?」

「髪の毛が乱れてますよ」

しまったー!!
さっき無意味に転がったから!

「え、ええ。まあ」

「気をつけて下さいませね?宮ノ入グループの品位に関わりますから」

「今日は有里さんのために宮ノ入の心得をご教授に参りましたの」

なにがご教授だよ!
ただの嫌みと説教だよ!
叫びたいのをこらえ、ありがたーいお話を黙って聞いてたのだった。


◇ ◇ ◇ ◇ ◇


「有里!?」

―――撃沈。

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