ネトゲ女子は社長の求愛を拒む
「俺が引くくらい?なにを言うか、興味があるな。言ってみろよ」

「言いましたね?」

「言ったが?」

間抜けなネコのクッションを直真さんに突き付けた。

「じゃあ、言いますけど!結婚式は身内だけがいいです。もうね、最低限の招待客で!仕事関係者なんてまっぴらごめんです!新婚旅行は国内がいいんです!もうもうっ海外とか行ったら、遅れを取り戻すのにどれだけかかると思いますかっ!?奥様達はなんで昼寝しないんですか?昼寝はジャスティスですよ!?ちょっと髪の毛が乱れているだけで昼寝?昼寝してないのに言いがかりです!」

一気にまくしたてると直真さんは驚いていた。
呼吸を整え、ハッとして座った。

「以上です」

直真さんは肩を震わせ笑っていた。
珍しいこともある。
得意技は皮肉な笑みのくせに。

「遠慮無さすぎだろ」

「遠慮なくって言ったじゃないですか」

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