ネトゲ女子は社長の求愛を拒む
ぞくりとするほどの色気たっぷりの瞳。
汗が体ににじんだ。
とんでもない男だ―――この人は。
なけなしの理性をかき集めて拒んだ。
そうじゃなきゃ、またこの人は酷いことをする。

「もう…やめてください」

力の入らない手で体を押し返して睨みつけた。

「なんでっ、話を聞いてくれないんですか!」

怒鳴りつけると直真さんの手が止まり、こっちをようやく見てくれた。

「なんでって……」
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