ネトゲ女子は社長の求愛を拒む
「私。さっき、知り合いに電話したので、見に来たかもー」

「なんですって!?」

画面をみたけど、私の携帯画面はロックがかかっていて、パスワードを入れないと解除できないようになっていた。
当然よ!
私の大事なデータを触らせてなるものかっ。

「外、見てみたらどうですか」

二人は外を見に出て行った。
いつの間にか直真さんは腕に巻かれたガムテープをはがしていたらしく、自由になった手で足のガムテープを外していた。
なれてるな…。
私の手と足のガムテープも外してくれた。

「何考えてるんだ!俺の携帯まで持っていかれただろ」

「大丈夫ですよ、あれ、綺麗な携帯電話のほうなんで」

「はあ!?なんだ、その綺麗な携帯電話って」

「仕事用とゲーム用の二台あるんですよ」

首から下げた携帯入れを見せた。

「あれが仕事用。こっちが汚れた携帯の方です」

ゲーム用に使っている。

「やめろ、その得意顔」

「ゲーマーたるもの、二台は持ってないとね」
< 90 / 135 >

この作品をシェア

pagetop