Present for you〜Lady side〜
意識を失う直前、彼は今までで一番綺麗な笑顔を見せていたような、そんな気がした。

「ううっ……」

気絶させられてどれくらい経ったんだろう。目が覚めた時、あたしがいたのは全く見たことのない部屋だった。必要最低限の家具が揃えられているが、窓も時計もない。

「ここどこ?」

恐怖が押し寄せ、唯一の出入り口であるドアへと向かう。その際、首元でもらうことを拒否したはずのネックレスが揺れる。でも、そんなこと今はどうでもいい。とにかくここから出ないと!

ドアノブに触れようとした時、ドアが開いて「気がついたんだね」と笑顔で拓也が入ってくる。恐怖が募り、あたしは思わず後ずさった。でもすぐに捕まって、腕の中に閉じ込められる。

「もう永遠に離さないから……」




ネックレス「独占したい」
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