confused me
「...明日は土曜日だから、仕事も学校もないんだ。だから、今夜は一緒に居られるし、薬だって飲まなくていいよ」


今鎖を外すね、そう言って彼がポケットから鍵を取り出す。

特にキーホルダーなどが着いている訳では無いらしい。


「...手だけ外せば逃げられないね」


「随分、楽になりました」


「腕、痛いでしょ?今ご飯持ってきて食べさせてあげるからね」


そう言って彼が部屋から出ていく。
その部屋の扉には鍵がかかっていないのか、と思ったが、外側から鍵をかけられる音がした。

やはり、難題はあの扉だ。

そしてその先にも何かあるかもしれない。


「君、暖かいシチューが好きだろう?」


戻ってきた彼は、湯気のたつシチューと、パンを持ってきた。

私が、シチューにつけるのはパンだと知っているらしい。
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