confused me
「思ってますよ。私があなたにしてあげられるのは、ずっとここにいるくらいしかないでしょう?」


彼は嬉しそうにまた笑って、私にキスをする。
ふふっと、笑った。


「そうだ、僕は...僕は、ここに君がいてくれるだけで満足だ。僕のことを嫌いでも、ここにさえいてくれたら...」


恍惚。その言葉が似合う表情だ。
背筋がゾワゾワとする感覚、鳥肌が立つ感覚、産毛が逆立つ感覚。

この男は、どれだけ私のことを愛しているんだろう。


「可愛いねぇ...ひひっ、食べたくなっちゃうよ」


そう言って私の頭を撫でる。
押し倒してごめんね、そう謝った。

彼は、どうして私なのだろう。


言ってしまえばイケメンの部類で、きっとその性格さえなければ100点満点もらえるだろう。

そんな上位に経つはずの彼が、何故下位の私になんて構うのか、監禁なんてするのか。

それが、疑問で仕方ない。
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