confused me
「怖い?僕のこと」


「...私はまだあまりあなたのことを知らないので、怖い部分も分かりません」


「君の両親も戸籍も消したんだよ?」


「あなたが実はホラ吹きかもしれない。私は見ていないので、酷いなんて分かりません」


微妙な気分だね、そう笑う。
微妙とは、信用されていないんだけど怖がられていないからという意味だろう。


「君、もしかして結構なお人好し?」


「...長らく人と関わっていなかったので分かりません」


「そっか、そりゃ学校行ってなかったもんね」


彼が頭を撫でる。
心地良さに身を委ねたくて、私もカレーを膝の上から机に移した。


「もうお腹いっぱい?」


「...いえ、もう少し撫でてほしくて」


そう言うと、彼は肩を抱き寄せて、もっともっと撫でてくれた。
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