confused me
「手枷外した時の約束、守りました」


「なんで...アキが、見にきたらこの部屋の鍵が空いていたって」


「そりゃ、空いてるでしょう。中から鍵は閉められないんですから」


「......外、出たんでしょ?ボスが、呼んだって」


「足枷つけて、廊下に鍵を投げて、ドアを閉めたんです」


そう白状すると、彼は涙目になりながら、私の手を掴む。


「なんで出ていかないの?ボスの条件、飲まなかったの?」


涙目で、不安そうな顔をして、私を見つめる。
その顔が可愛くて、掴まれていない方の手で頭を撫でた。


「勘違い、するよ?僕のこと、まだ嫌いじゃないって」


「じゃあ一生勘違いしててください。私があなたを好きだって」


彼はポロポロと涙を流しながら、私を押し倒して、腰を抱いた。


「すき...愛してるよ、優里」
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