confused me
「優里っ...!!」


焦ったように彼が扉を開ける。
安心したかのように座り込んで、彼は私を抱きしめた。


「よかった、よかったいてくれて...」


「...約束したので、私はここにいますよ」


「君がいなくなったらって思うと、生きた心地がしなくなるんだ」


涙ぐんだ声を出す彼の背中をさする。
床に放り投げられたエコバックからは、ナプキンが飛び出している。

ちゃんと買ってきてくれたんだなぁ、なんて一人感心する。


「愛してる、愛してるんだ...君のこと。」


「......知ってますよ、ちゃんと」


「君の知り合いはきっと君がいなくたって生きていける。でも僕は、君がいないと生きていけない...」


「私だってきっと、あなたがいないと生きていけませんよ」


「お願いだから、僕を捨てないでくれ」


それは彼なりの不安の伝え方だった。
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