confused me

-Day 20-

「優里」


下腹部の重さに目が覚める。
...ああそうだ、生理が来たんだった。

面倒だなぁと寝返りを打つ。


「優里、こっち向いてよ」


「ん...」


「おはよう優里。もう夕方だよ」


私の頭を撫でる。
窓を見ると、夕日が差し込んでいた。


「そうだ、今日学校でね...―――」


彼が楽しそうに話す。
私がいないのはそんなに楽しかったのだろうか。

...だめだ、彼は、あくまで普通の男子高校生なのだから。


「ってことがあったんだけど...って、聞いてる?」


「聞いてない」


「なんで?聞いてよちゃんと。」


面倒な彼女みたいなこと言わないでほしい。
そんな言葉は口にせず、起き上がる。

ベッド横に置いてあるペットボトルの水を飲んだ。


「聞きたくないです」


「......なんでそんな事言うの、そんなに僕と話すの嫌?」


「律さんは...私が居なくても、楽しいですか?」


彼の瞳が、確かに揺れた。
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