confused me
「深海魚、俺が入院してる間手出してないよね?」


「...出してないが」


あの女の頭を撫でたことを思い出す。
俺も殺されそうだからと、言うのを辞めた。


「ならいいけど。優里に手出したらお前だろうがボスだろうが、ミンチにしてやる」


彼の言うミンチにしてやるというのは、かなり信ぴょう性が高いものだ。

二人で仕事をした時、殺し足りないからとリツが何度も刺していたのを覚えている。

本当に...比喩ではなく、本当にミンチにした。

原型なんて無くて、俺ですら目を逸らしたほど。


「...そんなに好きなのか、あの女が」


「もちろん。むしろ、好きにならないやつなんているの?あんなに可愛くていい子なのに」


「......好きになられたら困るんだろう」


「優里の良さは僕だけが知っていればいいからね」
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