confused me
そんな会話を続けていて、ふと仕事以外の目的を思い出す。


「ボスが会いたいと言っていたぞ」


「僕に?」


「違う、女の方だ」


「......はぁ?会わせるわけないでしょ。眠ってる間に優里が連れていかれてたって事実に発狂したんだから」


「...それは、悪かった」


素直に謝る。
車の窓のところに肘をかけて、鼻で笑う。

そんな姿も様になるのは、やはり顔立ちのせいだ。


「なんで優里に?」


「出ていかなければリツを殺すと脅していたらしい」


「......あの人に殺せるの?」


「俺にでも殺させるつもりだったんだろう。...まぁあの女は、お前が殺されるなんて思ってないようだったが」


前の車が右ウインカーをだす。
...しかし曲がったのは左だった。
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