御曹司社長は双子の姉を溺愛したい!
双子の妹は受付嬢
家の中で帰宅時間が一番遅い私は起きるのも当然遅い。
あくびをしながら、階段を下りてキッチンに入っていくと双子の妹の凛々子が大騒ぎしていた。
「やだー。時間ない!あ、ちょうどいいわ。菜々子、おにぎり作ってよ」
「ええええっ!」
どうして私が凛々子のおにぎりを作らないとだめなのよ!?
両親は無言で、ちらりと私を見ていた。
仕方ない……。
両親も働いていて忙しいので、おにぎりを作ることにした。
でも、私だってアルバイトとはいえ、働いているんだけどな…。
「髪の毛が跳ねて、なおらなーい」
「あらあら。凛々子は身だしなみに気を遣うから、時間がかかるわね」
「凛々子みたいなのを女子力が高いっていうんだろ?」
両親は双子の妹の凛々子に甘い。
昔から、凛々子は甘え上手だった。
そう思うと、双子なのにちゃんと姉と妹にわけられるものなんだなーって思う。