御曹司社長は恋人を溺愛したい!
体が強ばり、足が動かず、ただぼんやり去っていく綾香さんの後ろ姿を眺めていた。
付き合っていたってことはそういうことだと思ってたけど。
なぜか、副社長室に行くことができなかったのだった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
『菜々子、具合が悪いってどうしたんだ?』
「すみません。今日は帰って寝ます」
宮ノ入本社のビルから出て、電話を掛けた。
『大丈夫なのか?』
「はい、眠れば治りますから。仕事頑張ってください」
『ああ。早めに帰るからな』
はあ……。
なんで、こんなこと。
自分の器の小ささとお子様ぶりに嫌になる。
久しぶりにベイエリアのベンチのある場所でぼんやりと海を眺めていた。
雅冬さんと出会った場所だった。
ペットボトルの温かいミルクティーを飲みながら海鳥を眺めていた。
夜と違って、景色がよく見渡せた。
あの頃と違うのは薬指に銀色の指輪があるくらい。
付き合っていたってことはそういうことだと思ってたけど。
なぜか、副社長室に行くことができなかったのだった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
『菜々子、具合が悪いってどうしたんだ?』
「すみません。今日は帰って寝ます」
宮ノ入本社のビルから出て、電話を掛けた。
『大丈夫なのか?』
「はい、眠れば治りますから。仕事頑張ってください」
『ああ。早めに帰るからな』
はあ……。
なんで、こんなこと。
自分の器の小ささとお子様ぶりに嫌になる。
久しぶりにベイエリアのベンチのある場所でぼんやりと海を眺めていた。
雅冬さんと出会った場所だった。
ペットボトルの温かいミルクティーを飲みながら海鳥を眺めていた。
夜と違って、景色がよく見渡せた。
あの頃と違うのは薬指に銀色の指輪があるくらい。